
「お気に入りの写真だけどサイズが合わない」
「写真の一部のみが切り取られている」
「写真をバナー用に引き伸ばしたい」
写真加工をしていると、一度はこのような経験があるのではないでしょうか。
これらの問題を解決する方法として従来は、フォトショップのAI生成を導入した「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能や、なぞるだけで不要なものを消す「削除ツール」など、専用のデザインアプリを利用する必要がありました。
しかし、今回ご紹介する無料のオンラインツール Uncropping を利用すれば、フォトショップが利用できない環境でも、高度な写真加工を実現でき、作業も数クリックというお手軽さ。
画像には写っていない、向こう側の世界を表現できるツールを駆使して、デザイン制作がグッと加速させてみましょう。
写真をどんなサイズ・形式に拡張できるUncropとは?
Uncropは、画像をアップロードするだけで、お好みのサイズや方向に拡張することができるオンラインツールです。
1クリックで背景を削除する Remove Background や、なぞって写真の不要なものを消す Clenaup など、人工知能AIを利用したデザイン制作支援ツールが揃うアプリ、ClipDrop(クリップドロップ)の新機能として登場しました。
デスクトップだけでなくスマホでも利用でき、さらにPhotoshopやFigmaといったデザインツールと連携させることも可能なので、制作時間の短縮にもつながります。
Uncropの簡単な使い方
1. 画像をアップロード
使い方はとてもシンプルで、加工したい画像をウェブサイトにアップロードするだけ、というお手軽さ。
ここでは試しに、次の縦に長い画像を横長にしてみます。

2. 画像の位置とサイズを調整
拡張したいサイズを指定し、画像の位置やサイズを変更し、「Next」ボタンをクリックします。

3. 生成された画像から選択
すこし待つと、4つのバリエーションをAIが生成してくれました。画像をツギハギのように付け足した違和感はなく、どれもリアルで自然な仕上がりです。
仕上がりが気に入らないときは、右矢印をくりっくすることで、新たに4枚の画像を生成することができます。
ただし、無料ユーザーは生成できる画像は10枚までなのでご注意ください。

4. 完成できあがり
実際に完成した写真がこちら。
写っていなかった画像の向こう側を、見事に描くことができました。しかも作業にかかった時間は、わずか1分ほど。

Uncropを活用した参考サンプル
アート作品にも効果的
Uncropを利用すれば、あなたのアート作品の可能性を最大限引き出します。
さまざまなアートスタイルを継ぎ目なく拡張し、お好みのサイズに変更することができます。


複雑なテクスチャも再現できる
ウッドやファブリック布、メタリックな金属など、あらゆる質感を表現したいときも、Uncropを適用することが可能です。
オリジナルのアートスタイルを継承しながら、画像の拡張を行うことができるでしょう。


アート作品にも効果的
普段撮影した何気ない風景写真を、息をのむような絶景写真に加工してみましょう。
画像の縦横比を拡張し、パノラマビューのような効果を表現でき、より没入感のある体験を作り出すことも可能です。


Uncropと一緒に利用できる便利ツール
ClipDropツールには、この他にも写真加工で便利なツールが全部で9つ揃っているので、合わせてご紹介。
どれも画像をアップロードして、ほんの数クリックするだけのお手軽な操作で、だれでも簡単に写真加工を楽しむことができます。
合わせて一緒に利用すれば、より完成度の高い作品に仕上げるのもラクラクですよ。

1. Cleanup
写真から不要なものや人物、文字テキストなどを、なぞるだけで自動で除去できるツール Cleanup。
2. Remove Background
まるで魔法のように、写真から主要な被写体を驚くほど性格に切り抜くことができるツール Remove Background。
ショッピングサイトなどの商品の切り抜きにもバッチリ対応します。
3. Relight
光を当てて、美しく画像を照らすことができるツール Relightは、光源が異なる複数の画像を合成したいときに便利。
4. Image Upscaler
数秒で画像を2倍や4倍、最大で16倍まで拡大、アップスケールできるツール Image Upscaler。同時にノイズを除去し、美しい画像に復元することも可能です。
5. Stable Diffusion
画像生成AI「Stable Diffusion(ステイブル・ディフュージョン)」を活用し、文字プロンプトを入力するだけで、高解像度でリアルな画像をオンライン上で生成できる Stable Diffusion。
6. Replace background
入力した文字プロンプトに合わせて、背景を置き換えることができる画期的なツール Replace Background。
中古車販売など、曇り空の背景を変更したいときにも活用できるでしょう。
7. Text Remover
あらゆる画像から文字テキストのみを削除することができるツール Text Remover。実際に試してみたところ、日本語テキストも見事に削除することができました。
8. Reimagine XL
画像生成AI「Stable Diffusion」を活用し、画像の異なるバリエーションをAIが自動で生成してくれるツール Reimagine XL。
無料版とClipDrop有料版の違い
上記で紹介したツールは、すべて無料で利用可能ですが、無料ユーザーはそれぞれ制限があります。たとえば、今回ご紹介したツール Uncrop は、画像生成が10枚まで無料となっています。
回数無制限で利用できるClipDropプロプランは、749円/月〜となっているので検討してみても良いでしょう。

いま話題のAIを利用したツールが増えています。どのツールを使えば効率化できるのか、必要なツールを把握し、快適でクリエイティブな作業を目指しましょう。
余談ですが、以下の記事では最新の便利ツールや素材をまとめています。一緒に参考にしてみてはいかがでしょう。
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数クリックで完成、写真サイズを無限に拡張できるAIツール UncropはPhotoshopVIPで公開された投稿です。